中国輸入で利益率が変わる「着地原価」の考え方

月曜日は、利益改善の話。

商品価格は安かった。
でも、日本に届いたら思ったより高かった。

中国輸入では、仕入れサイトに表示された商品単価だけを見ていると、利益計算がずれてしまうことがあります。

利益率を正しく考えるうえで大切なのが、着地原価という考え方です。

この記事で分かること

  • 中国輸入における着地原価の意味
  • 商品単価以外にかかる主な費用
  • 着地原価の基本的な計算方法
  • 利益率を正しく比較する方法
  • 着地原価を下げるときの注意点

中国輸入で利益率が合わなくなる、よくある原因

中国輸入の商品を探していると、かなり安い価格を見つけることがあります。

国内で1,500円くらいする商品が、中国の仕入れサイトでは500円。

「これなら利益が出そう」と思いますよね。

ところが、実際に仕入れて販売してみると、思っていたほど利益が残らない。

商品は安かったはずなのに、なぜか利益率が低い。

この原因のひとつが、商品単価しか原価に入れていないことです。

中国から商品を仕入れて、日本で販売できる状態にするまでには、商品代以外にもいろいろな費用がかかります。

送料、関税、検品、梱包、手数料。

ひとつずつは小さく見えても、全部足すと意外と大きいです。

着地原価とは、日本に届くまでにかかった本当の仕入れコスト

着地原価とは、簡単に言うと、

商品を仕入れて、販売できる状態になるまでにかかった総額

のことです。

商品代だけではありません。

着地原価に含めて考えたい主な費用

  • 商品の仕入れ代金
  • 中国国内の送料
  • 国際送料
  • 関税
  • 輸入時にかかる税金
  • 検品費用
  • 梱包やラベル貼付の費用
  • 代行手数料
  • 送金や決済にかかる費用

商品によっては、さらに金型代、サンプル代、保管料、再梱包費などが加わることもあります。

つまり、仕入れサイトに表示された価格は、原価の入口にすぎません。

表示価格が安くても、日本に届くまでの費用が高ければ、
最終的な仕入れコストは高くなります。

商品単価だけで比較すると、安い仕入れ先を選んだつもりで損をする

例えば、同じような商品を扱う2つの仕入れ先があったとします。

仕入れ先A

商品単価:500円

送料・手数料など:300円

着地原価:800円

仕入れ先B

商品単価:580円

送料・手数料など:140円

着地原価:720円

商品単価だけを見ると、Aの方が80円安く見えます。

でも、最終的な着地原価はBの方が80円安いです。

100個仕入れれば8,000円。

1,000個なら8万円の差になります。

商品数が増えるほど、こうした小さな見落としが利益に響きます。

比べるべきなのは商品単価ではなく、着地原価です。

着地原価の基本的な計算方法

着地原価の考え方は、そこまで難しくありません。

まずは、1回の仕入れにかかった費用を全部足します。

商品代金 + 国内送料 + 国際送料 + 関税・税金
+ 検品費 + 手数料 = 仕入れ総額

次に、その総額を仕入れた商品の数量で割ります。

仕入れ総額 ÷ 販売できる数量 = 1個あたりの着地原価

例えば、

商品代金:10万円

中国国内送料:5,000円

国際送料:2万円

関税・税金:1万円

検品・手数料:1万5,000円

仕入れ総額:15万円

これを200個仕入れた場合、

15万円 ÷ 200個 = 1個あたり750円

この750円が、ひとまず1個あたりの着地原価です。

仕入れサイトに表示されていた商品単価が500円だったとしても、実際には750円かかっているということです。

250円の差があります。

この差を利益計算に入れていないと、売れば売るほど予定より利益が少なくなります。

不良品を除いた「販売できる数量」で割ることも大切です

着地原価を計算するとき、もうひとつ注意したいことがあります。

仕入れた数量ではなく、実際に販売できる数量で割ることです。

例えば、200個仕入れても、10個が不良品だった場合、販売できるのは190個です。

200個で計算した場合

15万円 ÷ 200個

750円

販売可能な190個で計算した場合

15万円 ÷ 190個

約790円

1個あたり約40円変わります。

不良率が高い商品では、さらに差が大きくなります。

安い工場から仕入れても、不良品が多ければ、
実際の着地原価は高くなることがあります。

ここが、単純に一番安い工場を選べばいいわけではない理由です。

国際送料は、商品単価以上に利益率へ影響することがあります

中国輸入の着地原価で、大きな割合を占めやすいのが国際送料です。

特に、軽いけれど大きい商品は注意が必要です。

送料は、単純な重さだけではなく、箱の大きさをもとに計算される場合があります。

例えば、クッション、収納用品、大きなぬいぐるみなどです。

商品自体は安くても、箱が大きいと送料が高くなります。

国際送料が高くなりやすい商品

  • 軽いが箱が大きい商品
  • 壊れやすく、梱包材が多い商品
  • 複雑な形で、箱に隙間ができやすい商品
  • 少量だけを頻繁に送る商品
  • 外箱を小さくしにくい商品

こうした商品では、工場との価格交渉より、梱包方法を変える方が着地原価を下げられることもあります。

商品を折りたためる仕様にする。

箱を小さくする。

複数の商品をまとめて送る。

こうした調整で、送料が変わることがあります。

着地原価を下げる方法は、商品単価を値切ることだけではありません。
梱包や物流の見直しも利益改善になります。

検品費を削りすぎると、逆に着地原価が上がることもあります

着地原価を下げたいとき、検品費用を減らしたくなることがあります。

これも気持ちは分かります。

商品単価、送料、手数料と費用が並んでいると、削れるところを探したくなります。

ただ、検品を減らしすぎると、不良品がそのまま日本へ届く可能性が高くなります。

不良品が届いたあとに発生しやすいコスト

  • 日本国内での再検品
  • 商品の作り直し
  • 再発送の送料
  • 返品や返金への対応
  • 販売停止による機会損失
  • レビュー低下による売上への影響

検品費を1個20円削っても、不良によって100円以上の損失が出れば意味がありません。

必要な費用まで削ると、安くしたつもりが高くつきます。

着地原価を下げるときは、費用をなくすのではなく、必要な品質を保ちながら無駄を減らすことが大切です。

発注数量が変わると、着地原価も変わります

同じ商品でも、発注数量によって1個あたりの着地原価は変わります。

発注数量が増えると、商品単価が下がることがあります。

さらに、国際送料や検品費などを多くの商品へ分けられるため、1個あたりの負担も小さくなる場合があります。

ただし、ここで「では大量に仕入れればいい」と考えるのは少し危険です。

発注数量を増やしすぎたときのリスク

  • 在庫に資金が止まる
  • 保管費用が増える
  • 売れ残りや値下げのリスクが増える
  • 市場の変化へ対応しにくくなる
  • 商品改良のタイミングを逃す

帳簿上の着地原価が安くなっても、在庫が売れなければ利益にはなりません。

なので、着地原価と在庫回転はセットで考える必要があります。

一番安い発注数量ではなく、無理なく売り切れる数量を選ぶ。

これも利益改善ではかなり大切です。

着地原価から販売価格と利益率を計算する

着地原価が分かると、販売後の利益も計算しやすくなります。

例えば、

販売価格:3,000円

着地原価:750円

販売手数料:450円

国内送料:500円

広告費:300円

この場合、

3,000円 − 750円 − 450円 − 500円 − 300円
= 利益1,000円

利益率を売上に対する利益の割合として見ると、約33%です。

もし着地原価を750円から650円へ下げられれば、利益は1,100円になります。

1個あたり100円ですが、月に1,000個売れれば10万円変わります。

こうして数字へ落とすと、どこを見直すべきか分かりやすくなります。

着地原価を下げるために見直したいポイント

着地原価を下げる方法は、いくつかあります。

仕入れ先を比較する

商品単価だけでなく、送料や手数料を含めて比較します。

工場を見直す

商品に合った工場へ依頼することで、工程や外注コストを減らせる場合があります。

梱包を小さくする

箱や梱包方法を見直すことで、国際送料が変わることがあります。

発注をまとめる

売れ方に無理のない範囲でまとめると、送料や単価を調整しやすくなります。

仕様を整理する

必要のない加工や過剰な付属品を減らせる場合があります。

不良率を下げる

検品基準や工場選びを見直し、販売できる数量を増やします。

どれかひとつだけで大きく変わる場合もあります。

逆に、商品単価を少し下げても、ほかの費用が上がれば改善しません。

だからこそ、仕入れ全体を見る必要があります。

こんな状態なら、着地原価を一度確認してみてください

着地原価の確認チェック

☑ 商品単価だけで利益を計算している

☑ 国際送料を商品ごとに分けて計算していない

☑ 関税や輸入時の税金を原価へ含めていない

☑ 不良品を含めた仕入れ数量で原価を計算している

☑ 仕入れ先ごとに着地原価を比較したことがない

☑ 商品は売れているのに、予定より利益が残らない

☑ 送料や手数料が毎回違い、原価を把握できていない

ひとつでも当てはまるなら、利益率がずれている可能性があります。

まずは直近の仕入れについて、支払った費用を全部書き出してみてください。

少し面倒です。

でも、一度整理すると「どこに費用がかかっているか」がかなり見えやすくなります。

バイヤーアシストは、商品単価ではなく着地原価から確認します

バイヤーアシストでは、中国輸入、中国OEM、工場直仕入れのサポートをしています。

ただ、商品価格が安いかどうかだけで仕入れ先を判断することはありません。

見るのは、日本へ届いたあと、
最終的にどれだけ利益が残るかです。

現在販売している商品や、これから仕入れたい商品を確認しながら、

  • 現在の仕入れルートが適正か
  • 商品単価に改善余地があるか
  • 国際送料や梱包を見直せるか
  • 検品費用と不良率のバランスが合っているか
  • 商品に合った工場を選べているか
  • 発注数量が売れ方に合っているか

こうした部分をまとめて確認します。

場合によっては、今の仕入れ先を続けた方がいいこともあります。

商品価格が少し高くても、不良が少なく、送料や対応まで含めると優秀な仕入れ先もあります。

なので、単純に「もっと安い工場へ変えましょう」とは言いません。

変更することではなく、利益が残ることが目的だからです。

商品URLや写真だけでも、確認できることがあります

着地原価を相談したいと思っても、何を用意すればいいか分からない方もいると思います。

最初からすべての費用を整理できていなくても大丈夫です。

最初は、次のどれかだけでも構いません

  • 現在販売している商品URL
  • 商品の写真
  • 仕入れサイトの商品ページ
  • 現在の商品単価
  • 直近の仕入れ数量
  • 分かる範囲の送料や手数料

情報が少なくても、商品を見れば確認できることがあります。

「この商品の着地原価、もっと下げられますか?」

そのくらいの相談から始めていただいて大丈夫です。

あなたの商品、本当の着地原価はいくらでしょうか

ここまで読んで、一番気になるのはこの部分だと思います。

自分の商品は、実際には1個いくらかかっているのか。

これは、商品代だけを見ても分かりません。

仕入れ数量、サイズ、重量、梱包、物流方法、検品内容、不良率などによって変わります。

同じ商品でも、仕入れ方が変わるだけで着地原価は変わります。

商品ページに書かれた価格ではなく、
本当に見るべきなのは、あなたの手元へ届いたときの価格です。

まとめ|中国輸入の利益率は、着地原価を把握してから考える

中国輸入で利益率を上げたいなら、商品単価だけで仕入れを判断しないことが大切です。

商品代、送料、関税、検品、手数料、不良品まで含めて、本当の仕入れコストを確認する必要があります。

今回のポイント

  • 着地原価は、販売できる状態になるまでの総コスト
  • 商品単価が安くても、送料や手数料で高くなることがある
  • 不良品を除いた販売可能数で原価を計算する
  • 国際送料は梱包や発注方法でも変わる
  • 検品費を削りすぎると、逆に損失が増える場合がある
  • 着地原価と在庫回転はセットで考える
  • 仕入れ先は商品単価ではなく総額で比較する

今の仕入れ先が高いとは限りません。

ただ、商品単価しか見ていないなら、本当の利益率をまだ把握できていない可能性があります。

売れているのに利益が少ないと感じたら、一度、着地原価から見直してみてください。

商品URL・写真・仕入れ価格だけでも大丈夫です

その商品、本当の着地原価はいくらですか?

バイヤーアシストでは、現在販売している商品をもとに、
工場直仕入れ・中国OEM・物流や検品を含めた仕入れコストの改善余地を確認します。

無理な営業や押し売りはありません。
今の仕入れ先が適している場合も、正直にお伝えします。

無料で仕入れコストを相談する

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