中国輸入の見積書、「商品単価」以外に見るべきところ。

こんにちは。バイヤーアシストです。
中国輸入の見積書を見るとき、まず目が行くのはやっぱり「商品単価」だと思います。
1個500円。
別の会社は1個430円。
こう並んでいたら、430円の方が安く見えます。
ただ、中国輸入では商品単価が安い=最終的に安いとは限りません。むしろ、商品単価以外の部分で差が出ることもかなりあります。
送料、検品、梱包、中国国内送料、ロット、為替、手数料。
ちょっと地味なんですが、このあたりを見ないまま判断すると、
「商品は安かったのに、最終的には思ったほど安くなかった」
ということが普通に起こります。
今回は、中国輸入や中国OEMの見積書を見るときに、商品単価以外で確認しておきたいポイントをまとめてみます。
目次
- 1 まず見るべきなのは「商品単価」だけではありません
- 2 ① 中国国内送料は意外と忘れやすいです
- 3 ② 検品費は「安ければいい」ではありません
- 4 ③ 梱包費は送料にも影響します
- 5 ④ 国際送料は「総額」ではなく1個あたりで見る
- 6 ⑤ 最低ロットは「単価」以上に重要なことがあります
- 7 ⑥ 数量による単価の変化も確認する
- 8 ⑦ 為替レートはどう計算されているか
- 9 ⑧ 関税・輸入消費税まで考えているか
- 10 ⑨ 商品仕様は本当に同じか
- 11 ⑩ 納期も、実はコストです
- 12 見積書を比較するときは「同じ条件」にそろえる
- 13 「安い見積り」より「分かる見積り」の方が安心です
- 14 一番安い工場が、一番利益が残るとは限りません
- 15 バイヤーアシストでは、商品単価以外も含めて確認します
- 16 商品URLだけでも、見積りの入口になります
- 17 まとめ:中国輸入の見積書は「最終コスト」で見る
まず見るべきなのは「商品単価」だけではありません
もちろん、商品単価は大事です。
むしろ、一番分かりやすい数字なので、最初に見るのは間違っていません。
ただし、その数字だけで仕入れ先を決めるのは少し危険です。
中国から商品を仕入れて、日本で販売できる状態になるまでには、商品代以外にもいろいろな費用が発生します。
中国輸入で発生しやすい主なコスト
- 商品代
- 中国国内送料
- 検品費
- 梱包・再梱包費
- 国際送料
- 関税
- 輸入消費税
- 送金・決済手数料
- 代行手数料
- 日本国内の配送費
この全部を足したところで、やっと「実際の仕入れコスト」に近づきます。
① 中国国内送料は意外と忘れやすいです
中国工場から仕入れる場合、商品がいきなり日本へ発送されるとは限りません。
工場から中国国内の倉庫や検品場所へ送ることがあります。
このときに発生するのが、中国国内送料です。
1回の金額だけを見ると、それほど大きくないこともあります。
ただ、商品が重かったり、工場から倉庫まで距離があったり、複数工場から商品を集めたりすると、意外と積み重なります。
「工場価格500円」と「日本まで500円で届く」は、まったく別の話です。
1688やAlibabaなどで商品価格を見るときも、表示価格だけで判断せず、その後の物流費まで考える必要があります。
② 検品費は「安ければいい」ではありません
次に確認したいのが検品です。
中国輸入では、検品をどこまで行うかによって費用が変わります。
たとえば、
- 数量だけ確認する
- 外観を確認する
- 傷や汚れを確認する
- サイズを確認する
- 動作確認をする
- 付属品を確認する
- 全数検品する
- 抜き取り検品にする
当然、検品内容が増えれば費用も上がります。
だからといって、検品費が安い会社が必ず良いわけではありません。
検品費を削って不良品が増えれば、Amazonや楽天で返品が増えたり、レビューが悪くなったりします。
そうなると、検品費を節約した金額より大きな損失になることもあります。
検品費は「高い・安い」だけではなく、「何をどこまで確認してくれる料金なのか」を見るのが大切です。
③ 梱包費は送料にも影響します
梱包費も、見積書の中では小さな項目に見えがちです。
でも、実は送料とかなり関係があります。
たとえば、必要以上に大きな箱を使っている商品。
梱包材が多すぎる商品。
商品を重ねにくいパッケージ。
こういう商品は、同じ100個を輸送する場合でも荷物全体が大きくなります。
すると国際送料まで高くなる可能性があります。
梱包を見るときのポイント
- 外箱が必要以上に大きくないか
- 緩衝材が過剰ではないか
- 1箱に何個入るか
- 商品を重ねられるか
- 簡易包装へ変更できるか
- 破損防止に必要な強度は残っているか
単純に梱包を削ればいい、という話ではありません。
商品を守るために必要な梱包は当然必要です。
ただ、必要なものと、なんとなく今まで続けているものは分けて考えた方がいいです。
④ 国際送料は「総額」ではなく1個あたりで見る
見積書に国際送料が50,000円と書いてあったとします。
50,000円だけを見ると、高いのか安いのか分かりません。
大事なのは、何個運ぶための50,000円なのかです。
| 送料 | 数量 | 1個あたり |
|---|---|---|
| 50,000円 | 100個 | 500円 |
| 50,000円 | 250個 | 200円 |
送料総額は同じでも、1個あたりではかなり違います。
仕入れ判断をするときは、
商品代+送料+その他費用を、最終的に1個あたりへ戻して考える。
これがかなり重要です。
⑤ 最低ロットは「単価」以上に重要なことがあります
工場見積りでよく見るのが、MOQ、いわゆる最低発注数量です。
たとえば、
A工場
1個400円 / MOQ 1,000個
B工場
1個470円 / MOQ 100個
単価だけならA工場が安いです。
でも、毎月50個しか売れない商品ならどうでしょう。
1,000個発注すると、20か月分の在庫になります。
その間に商品が売れなくなるかもしれません。
仕様変更が必要になるかもしれません。
保管費もかかります。
資金も在庫に固定されます。
⑥ 数量による単価の変化も確認する
中国工場の見積りでは、数量によって単価が変わることがあります。
100個なら500円。
300個なら450円。
1,000個なら390円。
こういう形です。
ここで「1,000個なら390円だから、1,000個買った方がお得」と考えたくなるんですが、そこは少し慎重に。
安く買うために在庫を増やしすぎると、キャッシュが止まります。
単価を下げるための数量ではなく、「無理なく売り切れる数量」で見積りを比べる方が安全です。
⑦ 為替レートはどう計算されているか
ここも地味ですが、確認しておきたいところです。
中国元で工場価格が出ていて、日本円で支払う場合、どこかで為替換算が入ります。
そのとき、単純な市場レートだけではなく、為替手数料や決済手数料が含まれる場合があります。
たとえば工場価格が同じでも、換算条件によって最終的な日本円の支払額が少し変わります。
1回の差は小さくても、仕入れ額が大きくなれば無視できません。
確認しておきたいこと
- 何の為替レートを使っているか
- 為替手数料が含まれているか
- 決済手数料が別途必要か
- 見積り時と支払い時で価格が変わる可能性があるか
⑧ 関税・輸入消費税まで考えているか
中国から日本へ輸入すると、商品によって関税がかかる場合があります。
さらに輸入消費税もあります。
商品によって税率や扱いが違うので、すべてを一律で計算することはできません。
ただ、利益計算では無視できない項目です。
「中国側の見積り金額=日本で販売するための原価」ではありません。
ここまで含めて、最終的な着地原価を考える必要があります。
⑨ 商品仕様は本当に同じか
これはかなり大事です。
A社は500円。
B社は400円。
だからB社の方が100円安い。
……とは限りません。
そもそも、仕様が違う可能性があります。
- 素材が違う
- 厚みが違う
- サイズが違う
- 部品の品質が違う
- 付属品が違う
- 印刷方法が違う
- パッケージが違う
特にOEMやノーブランド商品の仕入れでは、見た目がほぼ同じ商品がたくさんあります。
でも細かく確認すると、品質が全然違うことがあります。
だから、見積りを比較するときは条件をそろえて比較する必要があります。
⑩ 納期も、実はコストです
納期は見積りとは別の話に見えるかもしれません。
でも、利益を考えるとかなり重要です。
たとえば、価格は安いけれど納期が毎回不安定な工場。
販売が伸びているのに商品が届かず、Amazonで在庫切れ。
広告も止まる。
ランキングも落ちる。
販売機会を失う。
こうなると、商品単価を数十円安くした意味がなくなることもあります。
安定して仕入れられることも、仕入れ価格の一部だと考えた方が分かりやすいです。
見積書を比較するときは「同じ条件」にそろえる
ここまで色々書きましたが、一番大事なのはこれかもしれません。
複数社の見積りを比較するときは、条件をそろえる。
たとえば、
- 同じ数量
- 同じ素材
- 同じサイズ
- 同じ梱包
- 同じ検品内容
- 同じ付属品
- 同じ輸送条件
ここがバラバラなのに商品単価だけ比べると、正しい比較になりません。
安く見える見積りの中に、必要な作業が入っていないだけかもしれません。
逆に、高く見える見積りには、検品や梱包まで全部含まれている可能性もあります。
「安い見積り」より「分かる見積り」の方が安心です
個人的には、見積書を見たときに価格だけではなく、
「この金額は何の費用なのか」
が分かる方がいいと思っています。
商品代○○円。
検品○○円。
国際送料○○円。
こう分かれていれば、改善できる場所も見えてきます。
たとえば、
- 商品代はすでにかなり安い
- 送料が高い
- 梱包が大きすぎる
- 発注ロットが合っていない
- 検品内容を整理できそう
ということが分かります。
一番安い工場が、一番利益が残るとは限りません
ここまで見ると、なんとなく分かってくると思います。
工場価格が一番安い。
それだけで仕入れ先を決めるのは少し危険です。
少し単価が高くても、
- 不良率が低い
- 納期が安定している
- 小ロットに対応している
- 梱包サイズを調整してくれる
- 仕様変更へ柔軟に対応できる
- 継続して同じ品質を出せる
こういう工場の方が、最終的には利益が残ることがあります。
中国輸入は「一番安いところから買うゲーム」に見えやすいですが、実際はもう少し複雑です。
大事なのは、安く買うことではなく、販売後まで含めて利益が残る仕入れを作ることです。
バイヤーアシストでは、商品単価以外も含めて確認します
バイヤーアシストでは、中国輸入、中国OEM、工場直仕入れなどの見積りを行っています。
ただ、単純に一番安い工場を探すことだけを目的にはしていません。
商品単価が下がっても、送料や不良率が上がれば意味がないからです。
そのため、見積りではできるだけ、
- 商品単価
- 発注数量
- 中国国内送料
- 検品条件
- 梱包条件
- 国際送料
- 商品仕様
- 納期
- 継続性
このあたりまで見ながら、仕入れ全体を考えます。
見積りした結果、現在の仕入れ先の方が良いこともあります。
その場合は、無理に変更する必要はありません。
そこは普通に「今の仕入れ先、かなり良いと思います」とお伝えします。
商品URLだけでも、見積りの入口になります
「見積りを比較したいけど、何を送ればいいのか分からない」
という方も多いです。
最初は、全部そろっていなくても大丈夫です。
たとえば、こんな感じで大丈夫です
「この商品の見積りをお願いします」
「今の仕入れ価格が高いのか知りたいです」
「1688で見つけた商品ですが、最終的にいくらになりますか?」
「工場から直接仕入れると安くなるか確認したいです」
商品URL、商品画像、商品名。
分かれば現在の仕入れ価格や数量。
まずはこのくらいでも確認できます。
細かな仕様が必要になれば、こちらから順番にお聞きします。
まとめ:中国輸入の見積書は「最終コスト」で見る
中国輸入の見積書を見るとき、商品単価はもちろん大切です。
でも、それだけでは本当の仕入れコストは分かりません。
- 中国国内送料
- 検品費
- 梱包費
- 国際送料
- 発注ロット
- 為替や決済条件
- 関税や輸入消費税
- 商品仕様
- 納期と安定性
こうした条件までそろえて、初めて正しく比較できます。
見積りAが安いのか。
見積りBが高いのか。
そもそも今の仕入れ価格がすでにかなり良いのか。
商品単価だけでは、なかなか分かりません。
見積書は、値段を見るだけではなく「どこに利益改善の余地があるか」を探すために使うと、かなり見え方が変わります。
そして最後に一つ。
あなたが今使っている見積書。
商品単価以外まで含めると、本当に一番安いでしょうか?
ここは、一度条件をそろえて比較してみないと分かりません。
今の見積り、本当に適正か確認してみませんか?
商品URL、写真、商品名だけでも見積りの入口になります。
現在の仕入れ価格が分かれば、比較もしやすくなります。
「これ、もう少し安くなりますか?」
まずは、その一言からお気軽にご相談ください。
※商品内容、仕様、発注数量、為替、輸送条件などにより、現在の仕入れ先より安くならない場合もあります。その場合も理由を含めて正直にお伝えします。